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第65回(H27年度)過去問解説

第一問 理論

問1 (1)「課税資産の譲渡等」と「課税仕入れ」について、それぞれの意義を述べなさい。また、「課税資産の譲渡等」と「課税仕入れ」は表裏の関係にあるものであるが、表裏の関係にならない取引について述べなさい。

本問は、「課税仕入れ」の意義について本質的な理解を問う問題です。

課税仕入れとは、買い手が、売り手からモノを買ったり、借りたり、サービスの提供を受けたりすることをいいます。「売上げ」と「仕入れ」の関係について示すとこのようになります。

 買い手にとって課税仕入れとなる取引は、売り手(他の者)において6.3%課税売上げとなる取引です。つまり、この図解のように、「課税資産の譲渡等」と「課税仕入れ」はおおむね表裏の関係になりますが、詳しく見てみると、「課税資産の譲渡等」のうち「6.3%課税売上げ」が「課税仕入れ」となります。

このイメージを頭の中に浮かべて、解答の柱を立てます。まずは、「課税資産の譲渡等」の意義と「課税仕入れ」の意義を書きます。次に、表裏の関係とならない取引について列挙します。

(1)「課税資産の譲渡等」のうち「消費税が免除されるもの」
(2) 輸出物品販売場における免税
(3) 売り手が消費者であり、買い手が事業者である取引
(4) 売り手が事業者であり、買い手が消費者である取引

この「課税資産の譲渡等」と「課税仕入れ」の意義は超重要な論点ですので、確実に押さえましょう。

(2) 非課税となる国内取引のうち税の性格から課税の対象とすることになじまないものを簡潔に述べなさい。また、「課税売上割合」の計算方法、及び「課税売上割合」の計算上、上記非課税となる国内取引について、注意すべき点を述べなさい。

本問は、国内取引の非課税について、全般的な知識を問う問題です。

まず、国内取引のうち非課税となる取引を列挙します。→ 「非課税となる取引」

次に、「課税売上割合」の計算方法については、課税売上割合の計算を思い出して条文の用語を使ってまとめます。→ 「課税売上割合」の計算方法

そして、最後に課税売上割合の計算で使用する非課税売上高の注意点についてまとめていきます。計算問題でも出てきますので、次のポイントは書けるようにしましょう。

① 有価証券等又は金銭債権の譲渡をした場合には、その譲渡対価の額の5%に相当する金額を非課税売上高に含める。
② 国債等の償還差損は非課税売上高から控除する。
③ 非課税資産の譲渡等のうち輸出取引等に該当するものの対価の額は、課税売上高(課税資産の譲渡等の対価の額の合計額)に含める。

問2 取引分類を選び、その理由を述べなさい。(選択欄:課税取引・非課税取引・免税取引・不課税取引)

(1) 当社は、当社の代表者が所有する土地に借地権を設定し、その土地を当社の営業所として利用しています。この度、甲市における道路改良事業のため、当社の営業所として利用している土地が、甲市に収用されることとなりました。このため、当社と甲市は土地収用に伴う借地権の権利消滅補償契約を締結し、当社は、甲市から借地権を消滅させることに対する補償金を受け取ることとなりました。この補償金に係る取引についての消費税法令の適用関係はどのようになるか。

本問は、土地収用法等借地権を絡めた問題です。→ 土地の収用に伴い消滅する借地権に係る補償金(国税庁 質疑応答事例より)

当社は甲市から借地権を消滅させた対価を受け取っています。ここでのポイントは、借地権の譲渡対価ではないという点です。したがって、借地権の消滅に対する補償金の受取りは、「資産の譲渡等」ではないため、不課税取引となります。
また、資産の譲渡の定義についても説明できるとよいでしょう。

(2) 当社は、国外の石油化学プラントの建設工事における技術的な指導、助言、監督に関する業務契約を国内の建設業者と3千万円で締結しました。この技術的な指導等は、当該建設業者に対して国外の建設工事現場で行うものです。また、石油化学プラントの建設資材の大部分は国内で調達されます。この場合の業務契約に係る取引についての消費税法令の適用関係はどのようになるか。

本問は、国内取引の判定に注目し「資産の譲渡等」に該当するかどかを問う問題です。→ 海外プラントの工事に係る助言・監督業務の下請け(国税庁 質疑応答事例より)

この取引では石油化学プラントの建設資材の大部分が国内で調達されていますので、国内取引に該当します。また、技術的な指導等は「資産の譲渡等」であるため課税取引となります。

(3) 当社は、国外から家具を輸入して国内で販売しています。当社は、輸入先国には事務所は設けていないのですが、輸入品の代金決済のために、輸入先国の銀行(日本国内に支店はない。)に預金口座を開設し、外貨預金を持っています。この外貨預金から生ずる利息に係る取引についての消費税法令の適用関係はどのようになるか。

本問は、外貨預金に関する国内取引の判定を絡めた「非課税取引」について問う問題です。→ 外国の銀行への預金から生ずる利子(国税庁 質疑応答事例より)

解答の柱として挙げるのは、① 国内取引の判定 ② 預金の預入れについて非課税取引と判定すること ③ 非課税資産の輸出等の取扱い です。

当社が持っている外貨預金から生ずる利息は、貸付け等を行う者の貸付け等に係る事務所等の所在地が国内であるため国内取引に該当します。また、外貨預金から生ずる利息は、利子を対価とする金銭の貸付けとなり、非課税取引に該当します。さらに、預金口座を開設したのは輸入先国の銀行ですから、債務者が非居住者となり、この取引は非課税資産の輸出となります。

第二問 計算

素読みの視点

問題を解く際の【方針】と【注意点】

ポイント解説

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