7Apr

皆さんは、今、税理士を目指して国家試験を受験していらっしゃいます。いつか受かるだろうと思ってダラダラ勉強していると、なかなか受からないので、今年は絶対合格するんだっていう意気込みで勉強しなきゃならない試験ですよね。そこまでして合格したのだから、合格したらその資格を活かしてどういう仕事をしていくか今から時々は考えていた方がいいですよ。税理士になったとき、クライアントとして向き合う相手は、おそらく「事業」をやっている人になるかと思われます。クライアントから信頼を勝ち取りパートナーとして受け入れてもらうには、その人の「事業」に対する想いを理解しなければなりません。だから、効率的な受験勉強だけでなく、普段からいろんなことに興味を持って勉強することで自分の引き出しをたくさん作っておくべきです。それは将来の可能性を広げるものだから。
さて、「事業」について私も少し時間をとって考えてみました。「事業」は売り手と買い手の2つの立場から成り立っていますよね。
買い手、つまり、消費者にとっての「事業」は身近なものですと、電気・ガス・水道など私たちの生活になくてはならないもの。きれいな飲み水がなくては生きていけません。そのくらい私たちの暮らしに根付いている事業です。また、マクドナルドやスターバックス、セブンイレブンなどは私たちのライフスタイルまで変えてしまった事業です。
では、売り手の立場で「事業」を考えてみましょう。最近では丁寧な暮らしなどが見直され、自分の手作りのチーズ、手作りの陶芸品、ベビー服、革製品などネットで宣伝して販売するなどの「小商い」という事業をする人たちが注目されています。売り手の立場で「事業」を考えて場合、丁寧なものづくりをしている点が共通していますね。これらの丁寧なものづくりは、飲み水などのように、それがなくては生きていけないというものではありません。しかし、私たちの暮らしを美しく、豊かにしてくれます。人が人にモノを教えたり、一緒にモノをつくったりする生産体系の中で、深い信頼関係が生まれ絆となり、自然と人の輪が広がっていくように思います。想像しただけでも、幸せだと思いませんか? そして、どこか懐かさを感じませんか?
おそらく、これからの時代の事業の “KeyWord” は、『マニュファクチュアの復活』だと思います。それも、効率的な大量生産に向かわない方向で。それぞれ個人のニーズに合ったモノやサービスの開発が求められ、それが消費者に支持されるなら事業として継続していくのではないでしょうか。
これから皆さんが税理士を目指す長い道のりのなかで、私たちの暮らしを美しく豊かにしてくれる、そんな素晴らしい事業をされている方々をしっかりサポートできるように知識や経験を積んでいけたらいいですね。