30Oct

条文を読むときには、とにかく文法が大事なのです。だから、外国語を読むときのように文法を意識して条文を読んで欲しいのです。難解な条文を分りやすくまとめたものが、税理士試験の理論の教材です。
受験指導の中では、「これを覚えてください。」という指導法が主流ですが、これはあくまで結果です。自然と覚えてしまうまで正確に理解して欲しいのです。そうすると、ただの暗記にならず、本試験においても、実務においても使える知識になります。それに、やっている本人だって、その方が楽しいはずです。
たとえば、次の条文は、消費税法の非課税の規定ですが、これを主語と述語を意識して読んでみてください。ブルーが主語、グリーンが述語です。
「国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第一にかかげるものには、消費税を課さない。」(法6①)
主文の主語には「、」が打たれていますね。これが目印です。それより前の文章は条件を付け加えているだけなのです。
この条文が何のことを言っているのか、アウトラインを掴んでから中身に入っていくと、スムーズに理解できます。これは、条文だけでなく、普段読んでいる文章や、他の情報処理を行うときにも通用するテクニックの一つではないでしょうか。