17Feb

私は、仕事柄、受講生の方からご質問を受ける機会が多くあります。とても勉強されている方からは、奇問難問のような内容を聞かれることもあります。また、勉強を始めたばかりの方からは、超基本的な内容について質問されることもあります。
いずれにせよ受験生の目下の目標は「合格」ですから、合格するために身に付けるべき知識や学習方法などを中心に親身にアドバイスをしています。
そんな私が、ときどき、ふと思うことがあります。
質問して正しく答えてもらうことで、自分の頭の中を整理していくというやり方は、先生泣かせかもしれないけれど、結構いいんじゃないか、と。
ちゃんと勉強している受講生は、大抵の場合、「質問」に対する自分なりの「見解」を持っているようです。自分の見解と正解が違うから、疑問を持つのだそうです。
そこの差を埋め合わせて正解へ導いていくのが私の役割の一つです。自分の見解や答えを持っているのであれば、考え方を改めるだけで一気に視野が開けてきます。それに紐づく他の論点も分かるようになるでしょう。
だから、質問するのは ”是”。
でも、もう一つ考えて欲しいのは、自分の考えを優先するあまり、法という形で規定された考え方を無視してしまうこと。そこはちゃんと規定化された背景までを理解してから考える姿勢を身に付けて欲しいなぁと思うのです。
たぶん、その方が気持ちがいいから。そして、たぶん、そういう姿勢で向き合っていく方が実務に就いた時に役に立つから。
また、自分の疑問や質問などを手元に残しておくのもいいかも知れませんね。自分の知識の変遷みたいなものが客観的に分かるから。それは、結構面白いことだと思いますよ。