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過去問 H29年度

理論について

<問題の要旨>
問1(1)「特定資産の譲渡等に該当する役務の提供の意義について述べなさい。」

<解答へのアプローチ>

このような問題は、意義を覚えているかどうかがカギとなります。本問では、特定資産の譲渡等である「事業者向け電気通信利用役務の提供」と「特定役務の提供」の意義についても書きます。

 

 

<問題の要旨>
 問1(2)「特定資産の譲渡等を行った事業者及び事業として特定資産の譲渡等を受けた事業者における消費税法令の適用関係について述べなさい。」

<解答へのアプローチ>

ここでのポイントは、「特定資産の譲渡等を行った事業者」→ サービスの売り手「事業として特定資産の譲渡等を受けた事業者」→ サービスの買い手 の2つの立場から論点を整理することです。「消費税法令の適用関係について述べなさい」とあるので、課税の対象納税義務者納税義務の成立の時期課税標準仕入税額控除確定申告などの論点を中心にまとめ、答案を書きます。

<問題の要旨>
 問1(3)「特定資産の譲渡等を受けた事業者が、課税事業者かつ国外事業者である場合に消費税が課されるものがあれば、具体的に述べなさい。」

<解答へのアプローチ>

「特定資産の譲渡等を受けた事業者」→ サービスの買い手 であることを前提に課税の対象とされる取引、国内取引の判定について書きます。

 

 

 


<問題の読む際の視点>
続いて問2では、それぞれの文章について、正誤その理由が問われています。消費税法に関する基本的な論点(課税資産の譲渡等輸出免税等仕入税額控除確定申告制度)が出題されています。まず、全体に目を通して解き易い箇所から手をつけるようにしましょう。

<問題の要旨>
 問2(1)法5①の規定により納税義務が課されるものは、国内における商品の販売やサービスの提供であるから、国内以外の地域で行われる商品の販売は課税資産の譲渡等に該当しない。

<解答へのアプローチ>

本問の正解は「誤」です。国内以外の地域、つまり、国外で行われる商品の販売であっても「課税資産の譲渡等」に該当することとなります。

 

<問題の要旨>
問2(2)保税地域において、事業者が輸出許可を受けた貨物を他の事業者に有償で譲渡した場合、消費税法令に定める一定の書類の保存があれば消費税は免除される。

<解答へのアプローチ>

本問の正解は「正」です。輸出許可を受けた貨物(外国貨物)の譲渡、貸付けは輸出取引等の範囲に含まれ、一定の書類を保存した場合は、消費税は免除されます。

 

 

<問題の要旨>
問2(3)その課税期間における課税売上高が5億円を超えるとき、又はその課税期間における課税売上割合が95%未満のときには、法30②一・ニの規定によって、課税標準に対する消費税額から控除する課税仕入れに係る消費税額を計算することとなるが、同一号に規定する個別対応方式による場合には、例えば、課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れを抽出して、それ以外の課税仕入れ全てについて、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとして計算することができる。

<解答へのアプローチ>

本問の正解は「誤」です。個別対応方式により仕入れに係る消費税額を計算する場合には、課税仕入れ等を区分経理する必要があります。区分経理とは、課税仕入れ等を課税資産の譲渡等にのみ要するもの(A対応)、その他の資産の譲渡等にのみ要するもの(B対応)、共通対応(C対応)に区分することをいいます。

<問題の要旨>
 問2(4)その課税期間において課税事業者である事業者は、原則として法45①により消費税の確定申告書を提出する必要があるが、例えば、国内において行った課税資産の譲渡等に係る課税標準である金額に対する消費税額が1,000,000円で、控除することができる仕入れに係る消費税額の合計額も1,000,000円である場合、消費税の納付税額が生じないことから、消費税の確定申告書を提出する義務はない。

<解答へのアプローチ>

本問の正解は「誤」です。法45①ただし書きでは「国内における課税資産の譲渡等(輸出免税等により消費税が免除されるものを除く。)及び特定課税仕入れがなく、かつ、差引税額がない課税期間については、この限りではない。」と規定されています。本問では「課税資産の譲渡等に係る課税標準である金額に対する消費税額1,000,000円」があるため確定申告書を提出する義務があります。

計算について

  1. 計算問題はニ題形式で出題されており、問1で簡易課税、問2で原則課税の問題が出題されています。
  2. 問1の簡易課税の問題では、獣医業を経営する個人事業者を前提とし、税抜経理により資料が与えられています。ペット・ペットフードは課税資産であり、これを販売すると6.3%課税売上げとなります。事業区分を行う際は、獣医業はサービス業として第五種事業、一般消費者へのペット・ペットフードの販売は第二種事業に区分される点に注意しましょう。
  3. 問2の原則課税の問題では、納税義務の判定に際し設立時から判定を行い、当社が設立から当課税期間まで課税事業者か免税事業者かをきちんと把握する必要があります。これは、当期の納税義務の判定をするのに基準期間である前々事業年度などの課税税売上高を使うからです。
  4. 前期に調整対象固定資産を取得しており、著しい変動の調整を受けさせるため前期に提出した簡易課税の届出は認められない点に注意しましょう。

<解く方針>

本問のように二題形式で出題されている場合は、解きやすい方から手を付けるようにしましょう。第1では、簡易課税の問題であることを答案用紙からも読み取ることができます。問題を解く際には、問題だけでなく答案用紙にもきちんと目を通して、解答要求を確認し仮説を立てながら解き進めましょう。


<注意点>

  1. 簡易課税では事業区分が正しく判断できるかがポイントです。一般消費者にペット、ペットフードを販売する事業は第二種事業、獣医業は第五種事業、負担付き贈与による資産の譲渡は第四種事業となります。
  2. 簡易課税の問題では、税抜経理方式により資料が与えられています。消費税額をたし税込金額を作ってから、100/108を乗じて税抜処理する点に注意しましょう。
  3. 問2の納税義務の判定を行う際は、納税義務の全体系を意識して条文の適用順序に従い判定します。基準期間・特定期間がいつなのかをきちんと把握できかどうかがカギです。

<納税義務の有無の判定> 
新設法人が調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合

本問では、まず、設立事業年度からの納税義務の判定することで、免税事業者か課税事業者かを明らかにし、当課税期間の納税義務の判定で使う「基準期間における課税売上高の金額」を求める際に、税抜処理するか、しないかを判断する根拠とします。次に、前期に簡易課税制度選択届出書を提出していますが、これが効力を発するかどうかを判断します。前課税期間が「新設法人が基準期間がない事業年度に含まれる課税期間」であることに気付けるかどうかがカギとなります。本問は、前課税期間において簡易課税制度選択届出書を提出していますが、「新設法人が基準期間がない事業年度に含まれる課税期間」中に調整対象固定資産の仕入れ等を行っているため、簡易課税制度選択届出書の提出はなかったものとみなされます。

下書きの書き方 動画準備中

<課税標準額の計算>

6.3%課税売上高の金額をピックアップして課税標準額を計算します。その際、国内の代理店F社に対する機械の販売は、問題文を正確に読み取り、6.3%課税売上げとなる点に注意しましょう。

<仕入税額控除>

簡易課税制度が適用されないため、原則課税により控除対象仕入税額を計算します。基本的な知識に忠実にしたがって、区分経理を正確に行って慎重に計算しましょう。

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