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第67回(H29年度)過去問解説

第一問 理論

問1(1)特定資産の譲渡等に該当する役務の提供の意義について述べなさい。

特定資産の譲渡等とは、国外事業者が行う「事業者向け電気通信利用役務の提供と「特定役務の提供のことをいいます。

さらに、「事業者向け電気通信利用役務の提供」とは、国外事業者が行う電気通信利用役務の提供のうち、そのサービスを受ける者が事業者であるものをいいます。



詳しくはこちら → 国税庁「国境を越えた役務提供に係る消費税の課税関係について」

さらに、「特定役務の提供」とは、国外事業者による芸能・スポーツ等の役務提供のことをいいます。

詳しくはこちら → 国税庁「国外事業者が行う芸能・スポーツ等に係る消費税の課税方式の見直しについて」

 

問1(2)国内において特定資産の譲渡等が行われた場合に、特定資産の譲渡等を行った事業者及び事業として特定資産の譲渡等を受けた事業者における消費税法令の適用関係について述べなさい。

消費税法の「課税の対象」は、国内において事業者が行った資産の譲渡等(特定資産の譲渡等を除く。)及び特定仕入れには、消費税を課する、とされています。したがって、まずは「特定資産の譲渡等と「特定仕入れの関係を整理しましょう。

次に、サービスの売り手である「特定資産の譲渡等を行った事業者」とサービスの買い手である「事業として特定資産の譲渡等を受けた事業者」の立場に分けて、消費税法令の適用関係についてまとめていきます。

消費税法令の適用関係とは、課税の対象納税義務者課税標準仕入税額控除確定申告などのことです。

 消費税法の「納税義務者」は、事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等(特定資産の譲渡等を除く。)及び特定課税仕入れにつき、消費税を納める義務がある、とされています。したがって、特定資産の譲渡等を受けた事業者が納税義務者となりリバースチャージ方式により消費税を申告・納税することとなります。→ リバースチャージ方式による消費税額の計算方法

問1(3)特定資産の譲渡等を受けた事業者が、課税事業者でかつ国外事業者である場合に消費税が課されるものがあれば、その理由も含め具体的に述べなさい。

① 国外事業者の国内支店等で行う特定仕入れのうち「事業者向け電気通信利用役務の提供」

実質的に「事業者向け電気通信利用役務の提供」を受ける者の事務所の所在地等が国内であるため、国内取引とされ消費税が課されます。

② 国外事業者の国内支店等で行う特定仕入れのうち「特定役務の提供」

実質的に「特定役務の提供」を受ける者の事務所の所在地等が国内であるため、国内取引とされ消費税が課されます。

問2 以下の文章について、正誤及びその理由を述べなさい。

(1)納税義務が課されるものは、国内における商品の販売やサービスの提供であるから、国内以外の地域で行われる商品の販売は課税資産の譲渡等に該当しない。

課税資産の譲渡等とは、国内における課税資産の譲渡等のみならず、国外におけるものも含まれているため。

資産の譲渡等」とは、事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供のことをいいます。
また、「課税資産の譲渡等」とは、資産の譲渡等のうち、国内取引の非課税の規定により消費税を課さないこととされるもの以外のものをいいます。

(2)保税地域において、事業者が関税上の輸出許可を受けた貨物を他の事業者に有償で譲渡した場合、消費税法令に定める一定の書類の保存があれば消費税は免除される。

:課税事業者が輸出許可を受けた貨物(外国貨物)を他の事業者に有償で譲渡し一定の書類の保存(輸出証明)をした場合、この取引は「外国貨物の譲渡」であり輸出取引等として証明され消費税が免除されるため。

(3)個別対応方式により控除対象仕入税額を計算する場合には、例えば、課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れを抽出して、それ以外の課税仕入れ全てについて、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとして計算することができる。

:個別対応方式により仕入れに係る消費税額を計算する場合には、まず、その課税期間中の「課税仕入れ等」を売上げとの対応関係により区分経理することが必要である。つまり、その課税期間中の「課税仕入れ等」を「課税資産の譲渡等にのみ要するもの」「その他の資産の譲渡等にのみ要するもの」「課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するもの」とに区分を明らかにしなければならないため。

① 控除対象仕入税額の計算方法の判定

② 個別対応方式による控除対象仕入税額の計算
(イ)区分経理

(ロ)個別対応方式による控除対象仕入税額の計算方法

(4)国内において行った課税資産の譲渡等に係る課税標準である金額に対する消費税額が1,000,000円で、この消費税額から控除することができる仕入れに係る消費税額の合計額も1,000,000円である場合、消費税の納付税額が生じない。この場合、消費税の確定申告書を提出する義務はない。

課税事業者は、課税期間ごとに、確定申告書を提出しなければならない。ただし、課税事業者であっても確定申告書の提出義務がない場合とは、国内における課税資産の譲渡等(輸出免税等により消費税が免除されるものを除く。)及び特定課税仕入れがなく、かつ、差引税額がない場合である。
本問では、課税事業者に該当し、国内において行った課税資産の譲渡等に係る課税標準である金額に対する消費税額1,000,000円があるため、確定申告書を提出する義務はある。
消費税の申告書の様式はこちら → 消費税及び地方消費税確定申告

第二問 計算

素読みの視点
問題を解く際の【方針】と【注意点】
ポイント解説

※ 独学で税理士試験の合格を目指すなら→ 税理士独学道場消費税法

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