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法令用語

(1)「及び」と「並びに」

「及び」と「並びに」は、併合的接続詞と言われ、法令上は厳格に使い分けられています。「及び」は同一ジャンルに属する語句を接続し、「並びに」は異なるジャンルに属する語句を接続する役割を果たします。

上の例では、「及び」は人という同一ジャンルの中の接続であり、「並びに」は人と会社という異なるジャンルの中での接続で使用されているのがわかります。

たとえば、課税の対象については、次の2つの条文により規定されています。

法4①課税の対象「国内において事業者が行った資産の譲渡等(特定資産の譲渡等を除く。)及び特定仕入れには、消費税を課する。」
法2①八資産の譲渡等「事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供(代物弁済による資産の譲渡その他対価を得て行われる資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に類する行為として一定のものを含む。)をいう。」

つまり、法4①の「及び」は課税の対象となる取引についての接続であり、法2①八の「並びに」は”資産の譲渡及び貸付け”とは違うジャンルの”役務の提供”という取引について接続しています。

(2)「又は」と「若しくは」

「又は」・「若しくは」は、選択的接続詞と言われ、「そのいずれか」を意味します。

「又は」は同一ジャンルに属する語句の中でそのいずれかを選ぶ場合に用います。

「又は」・「若しくは」は2種類のジャンルに属する語句の中からそのいずれかを選ぶ場合、異なるジャンルの接続には「又は」を用い、同一ジャンルの接続には「若しくは」を用います。

さらに、3種類以上のジャンルに属する語句の中からそのいずれかを選ぶ場合は、大分類の接続のみ「又は」を用い、中分類・小分類については「若しくは」を用います。

上の例では、「又は」は人という同一ジャンルの中での接続であり、「若しくは」と「又は」を用いる場合は、人という同一ジャンルの中での接続では「若しくは」を使用し、会社という異なるジャンルのものを接続する場合は「又は」が使用されているのがわかります。

資産の譲渡等の条文で見てみましょう。

法2①八資産の譲渡等「事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供(代物弁済による資産の譲渡その他対価を得て行われる資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に類する行為として一定のものを含む。)をいう。」

法2①八の「若しくは」は”資産の譲渡と貸付け”という同一ジャンルのものを接続し、「又は」は違うジャンルの”役務の提供”という取引を接続しています。

(3)「その他」と「その他の」

「その他」は、並列的な例示を意味し、「及びこれら以外の」と言い換えることもできます。

たとえば、法28条① (課税標準)では「課税資産の譲渡等に係る消費税の課税標準は、課税資産の譲渡等の対価の額(対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭又は金銭以外の物若しくは権利その他経済的利益の額とし、・・・)

つまり、「その他」より前に書いてある例示を含みません。

これに対し、「その他の」は、包括的な例示を意味し、「などの」と言い換えることもできます。

たとえば、法39条①(貸倒れに係る消費税額の控除等)では「事業者(免税事業者を除く。)が国内おいて課税資産の譲渡等(輸出免税等により消費税が免除されるものを除く。)を行った場合において、その課税資産の譲渡等の相手方に対する売掛金その他の債権につき貸倒れの事実が生じたため、・・・)

つまり、「その他の」の後に書いてある債権の例示としての売掛金を挙げているのです。

「の」が有るか無いかによって、意味がこのように変わってきます。

(4)「時期」・「期日」と「期限」と「期間」

「時期」・「期日」と「期限」と「期間」・・・いずれも時間に関わる法令用語です。

「時期」・「期日」とは、平たく言うと、公私においてその約束事を実行すべき日、あるいは、約束事の法律上の効果が発生したり、消滅したりする日のことをいい、具体的な日時を定める際に用いられる法律用語です。

たとえば、消費税法第16条リース譲渡に係る資産の譲渡等の時期の特例や消費税法第17条工事の請負に係る資産の譲渡等の時期の特例においても、「時期」という用語が使われています。

また、「期限」とは、ある連続した時間の終わりを意味します。

たとえば、消費税法第49条において確定申告による納付について、次のように規定しています。「確定申告書を提出した者は、その申告書に記載した差引税額(中間申告を行っている場合には、納付税額)があるときは、その提出期限までに、その消費税額を国に納付しなければならない。」

さらに、「期間」とは、ある連続した時間の長さの始めと終わりを表現する法律用語です。

たとえば、消費税法19条①一において個人事業者の課税期間について、次のように規定しています。「一月一日から十二月三十一日までの期間

(5)「者」・「物」・「もの」

」は、法律上の人格を有する者のことをいいます。これは、権利や義務の主体となる自然人・法人を表す場合に使われます。

例:外国貨物を保税地域から引き取る者は、課税貨物につき、消費税を納める義務がある。(法5②)

「納税義務者」の「者」も同じ意味です。

」は、事物や物件のことをいいます。これは、主体となる自然人・法人の行為などの対象となるものを表す場合に使われます。

例:金銭以外の物、権利その他経済的な利益の額は、その物、権利を取得し、又はその利益を享受する時における価額とする。(令45①)

課税標準額について理論を覚えるときには、しっかりと意識しておきましょう。

もの」は、人格を有する者もそうでないものも含めた「もの」のことをいいます。これは「者」や「物」に含まれないものも含める場合に使われます。

例:外国為替業務に係るもの(法6①、別表第一)

(6)「正当な理由」・「やむを得ない理由」・「やむを得ない事情」

正当な理由」とは、そのような事態に陥ってしまうことをあらかじめ避けようとして精一杯の努力をしたが、こうなってしまった。でも、私のせいではないでしょう、という客観的に見て誰もが納得できる理由がある場合などに用いられます。

たとえば、国税通則法の規定では、この「正当な理由」はよく使われています。関連する条文はこちらです。→ 国通法65④ https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/53/02/hajimeni.htm

やむを得ない理由」とは、「正当な理由」よりも広い概念で「正当な理由」に加え、天災や人為的な障害に基因する理由も含まれます。特別な事情があり、やむを得ずこうなったという理由などに用いられます。

たとえば、消費税法に定める「災害等があった場合の中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例の届出に関する特例」では、「災害その他やむを得ない理由が生じたことにより被害を受けた事業者が・・・」という表現が使われています。→ 災害等があった場合の届出の特例

やむを得ない事情」とは、そのようになった根拠よりも、そのようになった事実に重きを置いた表現のようです。

たとえば、消費税法に定める「仕入れに係る消費税額の控除(原則課税)」の帳簿等の保存では、「・・・ただし、災害その他やむを得ない事情により保存できなかったことを証明した場合は、この限りでない。」→ https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/6621.htm

(7)「場合」・「とき」・「時」

① 仮定的条件が1つの場合、「場合」は重い条件に、「とき」は軽い条件に使われます。

たとえば、仕入税額控除(法30⑦)では、「法30①の規定は、帳簿及び請求書等を保存しない場合には、適用しない。」と規定されています。

② 仮定的条件が2つの場合、「場合」は大きい方の条件に、「とき」は小さい方の条件に使われます。

たとえば、仕入税額控除(法30②)では、「法30①の場合において、同項に規定する課税期間における課税売上高が5億円を超えるとき、又は課税売上割合が95%に満たないときは、法30①の規定により控除する課税仕入れ等の税額の合計額は、次の方法により計算した金額とする。」と規定されています。

③「」(「ジ」と発音。)は、瞬間時点を表すときに使われます。

たとえば、課税標準(施行令45①)では、「法28①②に規定する金銭以外の物、権利その他経済的な利益の額は、その物、権利を取得し、又はその利益を享受するにおける価額とする。」

(8)「以上」・「超える」・「以下」・「未満」

以上」と「以下」は、その基準となる金額等を含む表現です。一方、「超える」と「未満」はその基準となる金額等は含まない表現です。

たとえば、小規模事業者に係る納税義務の免除(法9①)では、「事業者のうち、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下である者については、原則に関わらず、・・・消費税を納める義務を免除する。」

また、仕入れに係る消費税額の控除(法30②)では、「法30①の場合において、法30①の課税期間における課税売上高が5億円を超えるとき、又は課税売上割合が95%に満たないときは、・・・次の方法により計算した金額とする。」

(9)「~から…まで」・「~から」

期間の計算(国通法10①)によれば、期間の初日は算入しないのが原則的な考え方です。ただし、例外もあります。

~から…まで」は、時間的、空間的な起点と終点を示す表現です。一方、「~から」は、「○○の翌日から2月以内に」などと規定されているときは、期間の初日を算入する表現となります。

たとえば、基準期間(法2①十四)では、「・・・(当該前々事業年度が一年未満である法人については、その事業年度開始の日の二年前の日の前日から同日以後一年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間)をいう。」

また、課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについての確定申告(法45①)では、「事業者(法9①の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)は、課税期間ごとに、当該課税期間の末日の翌日から二月以内に、次に掲げる事項を記載した申告書を税務署長に提出しなければならない。

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