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ポイント解説

問1 納税義務の有無の判定

<納税義務の判定の下書きの書き方動画>

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まず、タイムテーブルを書き、基準期間を把握し、基準期間における課税売上高により納税義務の判定を行います。基準期間は、その事業年度の前々事業年度ですが、本問では前々事業年度が1年未満となりますので、その事業年度開始の日の2年前の日の前日から1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間となりますので、平成29年7月21日から平成30年3月31日までの9ヶ月の期間が基準期間となります。この期間の課税売上高を計算するときは、年換算する点に注意しましょう。計算すると、1,000万円を超えていますので、「納税義務あり」となります。

また、基準期間における課税売上高により簡易課税制度の適用の有無を判定すると、5,000万円以下となっていますので、「簡易課税制度適用あり」となります。

さらに、本問では原則課税か簡易課税かについて判断に迷うところがあります。前課税期間に高額特定資産に該当する中古分譲マンションを取得していますが、前課税期間は簡易課税制度を適用していたため、高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例や簡易課税制度選択届出書の提出制限の規定は適用されないこととなります。つまり、この期間は、原則課税が強制されないので簡易課税制度が適用されることとなります。

平成14年3月29日に中古マンションを取得しており、これが高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例の適用を受けるかどうか悩みますが、この免除の特例は平成28年4月1日以後に行われる高額特定資産の仕入れ等について適用されるため、本問ではこの規定は適用されません。

問1 課税標準額の計算

本問は簡易課税の問題ですので、売上高の金額をもとに事業区分を正確に行います。一般消費者に対する商品販売は第二種、事業者に対する商品販売は第一種、不動産業は第六種となります。

問1 仕入税額控除の計算など

事業区分が正確にできたら、まず、業種別課税売上高、業種別消費税額を計算します。このとき、業種別課税売上高については8%の税額部分を抜き出して純額の課税売上高を求めます。また、業種別消費税額については国税分6.3%の税額部分を抜き出します。

基礎となる消費税額とは、いわば預かった消費税額の純額です。これをもとに概算による控除対象仕入税額を求めます。

原則による方法では、本問に出てくる第一種・第二種・第六種のすべての売上げに係る消費税額のうち、各業種ごとの売上げに係る消費税額に定められたみなし仕入れ率を乗じて求めた概算による支払った消費税額の合計額の占める割合を「適用されるみなし仕入れ率」として控除対象仕入税額を計算します。

特例のうち特定一事業の課税売上高が一番大きい場合について計算する方法では、本問の場合、第二種の課税売上高が一番大きく全体の75%であるため、第二種のみなし仕入れ率80%を「適用されるみなし仕入れ率」として控除対象仕入税額を計算します。

特例のうち特定二事業の課税売上高が全体の75%以上の場合について計算する方法では、特定二事業としてどの事業を選択するかがポイントです。本問の場合、課税売上高が一番大きい特定二事業のみなし仕入れ率80%より高いみなし仕入れ率の事業区分である第一種を選択します。

第一種と第二種の課税売上高の合計額が全体の75%であるため、概算による支払った消費税額を計算する際に、第一種の業種別消費税額にはみなし仕入れ率90%を乗じ、それ以外の第二種・第六種の業種別消費税額には80%(第一種90%と第二種80%のうち低いほうのみなし仕入れ率)を乗じて原則による方法に準じて計算した割合を「適用されるみなし仕入れ率」として控除対象仕入税額を計算します。

原則・特例により計算した控除対象仕入税額のうち、一番大きい税額を選び、本問の簡易課税による控除対象仕入税額として解答を導き出します。

問2 納税義務の有無の判定

<納税義務の判定の下書きの書き方動画> ※ こちらの画像をクリックすると動画が流れます。

第68回

まず、タイムテーブルを書き、基準期間を把握し、基準期間における課税売上高により納税義務の判定を行います。基準期間はその事業年度の前々事業年度ですので、本問では、平成29年4月1日から平成30年3月31日となります。基準期間における課税売上高を計算すると、1,000万円を超えていますので、「納税義務あり」となります。

問2 課税標準額の計算

本問は、計算の前提に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出したことはない、と書いてありますので原則課税により計算をします。

また、本問では、本試験において初めて「事業者向け電気通信利用役務の提供」の論点が出題されました。

【資料】と【損益計算書に関する付記事項】の中にある、外国法人C社へ支払ったウェブサイト広告掲載料を特定課税仕入れに係る支払対価の額として、課税標準額の計算に計上するとともに控除対象仕入税額の計算にも計上します。

課税標準額の計算の際には、衣料品の売上のうち国内の消費者へ販売した金額、土地付建物の売却分のうち建物部分の売却価額は6.3%課税売上高に取引分類されるため、その合計額を税抜処理して課税資産の譲渡等の対価の額として計算します。

さらに、特定課税仕入れに係る支払対価の額には消費税額は含まれていないため、そのままの金額を課税標準額の計算に使います。

最後に、課税資産の譲渡等の対価の額と特定課税仕入れに係る支払対価の額を合計してから千円未満切捨てを行って課税標準額を求めます。

問2 仕入税額控除の計算など

本問は、原則課税の問題です。以下のポイントに注意して慎重に計算を行いましょう。

① 特定課税仕入れに係る支払対価の額
外国法人C社に支払ったウェブサイト広告掲載料は「特定課税仕入れに係る支払対価の額」として区分経理をしたうえで税額を求めて控除対象仕入税額の計算に含めます。

「特定課税仕入れに係る支払対価の額」について税額計算をする際には、そもそも税額が含まれていないため国税の税率6.3%を乗じて計算することになります。

② 輸出物品販売場制度に係る免税売上げ
当社は輸出物品販売場となっているため、国内において外国人旅行者へ販売した売上高は免税売上高となります。課税売上割合の計算の際に課税売上高に含める点に注意しましょう。

③ 損益計算書の営業外費用に表示されている「償還差損」は、課税売上割合の計算の際に非課税売上高から控除する点に注意しましょう。

④ 受取利息のうち「外貨預金利息」については、課税売上割合の計算の際に課税売上割合の分子に加算する点に注意しましょう。

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